まずは簿記検定
経理の仕事がしたいと考えているなら、
まずは「簿記検定」を受けてみることをおすすめします。
簿記検定には1級から3級まであり、
1級は実務経験がないと受けることはできませんが、
2級と3級は誰でも受けることができます。
2級と3級の違いは難易度というよりは、
扱う簿記のしゅるいの違いになります。
3級で学ぶのは「商業簿記」といって、
おもに個人商店などで使われている簿記のつけかたです。
そして2級では「工業簿記」を扱います。
工業簿記は、株式会社や有限会社などの法人がつかう簿記の方法。
つまり、企業で経理の仕事につくためには
2級の工業簿記の資格を持っているととても有利だということです。
とはいえ、いきなり初心者が2級を受けるのは危険。
工業簿記も、基本は商業簿記で勉強する考え方を使いますので、
まずは3級の商業簿記を勉強するのがいいでしょう。
簿記で基本的な考え方となるのが、
「貸方」と「借方」 家の家計簿などは、
ただ出ていったお金と入ってきたお金を記録するだけですよね。
これは「単式簿記」というものです。
そして、商業簿記や工業簿記で使われる「貸方」と「借方」に分けて
支出を考える方法は「複式簿記」と呼ばれます。
最初はこの概念を理解するのに、少々手間取るかもしれません。
ここが理解できずに挫折してしまう人も多いようですが、
じつは、この部分さえ理解できれば、
もう簿記の大半は理解できたようなものなのです。
あとは具体的な数字の動かし方をまなぶだけですが、
これは練習すればできるようになります。
複式簿記の仕組みさえ理解すれば、
後はそれ以上難しいことは出てこないんですよ。
独学でも合格を目指せます
簿記検定は3級程度であれば、独学でも十分合格できます。
試験は1年に2回あるので、
不合格でもすぐに次に向けて準備をすれば
再受験までに合格レベルに達することも可能です。
もし、独学だとサボってしまうからダメだという人は、
3か月程度で一通りの勉強ができる学校もあるので、
そのようなスクールに通うのも一つの方法ですよね。
また、失業中の人であれば、
学費ゼロで簿記の授業を受けることができる場合もあります。
これは雇用対策で国が行っている事業。
ハローワークに行けば、最寄りの講座を教えてもらえますよ。
簿記検定だけで経理の仕事ができるわけではありませんが、
簿記は経理の基本となる大切な知識。
経理を目指すなら、まず取得するといいですよ。