一般事務の厳しい現実
一口に「事務職」といっても、そこにはいくつかの種類があります。
代表的なのは「一般事務」と「経理事務」でしょう。
一般事務というのは、資料のコピーや電話対応など
いわゆる「雑用」全般をになう職種のこと。
一方の経理事務は、より専門的な知識が求められ、
会社の収支計算から社員の給与や残業代の計算などを行う仕事です。
お金に関する「会社の秘密」を任されるという意味においても、
とても重要な役割でしょう。
そんな事務職ですが、最近は正社員で働くことがとても難しくなりました。
かつては高卒で就職する女性の定番の職種であり、
正社員での採用がほとんどだったのですが、
現在はパートやアルバイト、派遣が中心です。
そしてその給料は最低賃金にすこし色がついた程度…
という厳しい数字であることが多いのです。
派遣の場合はパートやアルバイトに比べると
少し条件がいい場合もありますが、
それでも一人暮らしだったらとてもやっていけない金額。
さらに、ごくまれに見かける「正社員」の事務職の場合も、
手取り収入はアルバイトと同程度のことが多いのです。
結婚している女性が家計を補助するために働くのであれば、
それでもいいかもしれませんが、
独身の若い女性でもそのような条件を飲まざるをえず、
しかたなく実家にパラサイトしている、
もしくは彼氏と同棲することで家賃を浮かせている、
というケースが多いようです。
つまり、女性の職種として一般的であったはずの事務職が、
女性が自立して生きるだけの収入を得られない仕事になってしまったのです。
正社員採用も多い
それに対して、経理事務は正社員での募集が多いのが特徴です。
やはり会社の収支をあつかう仕事ですから、
同じ人が長くになってくれたほうが会社としても安心なのでしょうね。
生きていくためには働かなくてはなりません。
そして、何のスキルもなく仕事を探すだけでは生活できない世の中なのです。
このような現状を考えると、
「事務職につくなら経理事務」というキャリアプランが
浮かび上がってくるのではないでしょうか。
経理事務の基礎を学ぶには、「緊急雇用対策制度」を使って
無料で講座を受けることも可能です。
ただし、学校で教わっただけで雇ってもらえることは少なく、
実務経験のある人が優遇されてしまうのが現実。
はじめは条件の悪いアルバイトでも構わないので、
ともかく経理事務での実務経験を積むことが正社員への近道ですよ。