臨床心理士の仕事内容
臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会によって主催されている心理の現場で勤務するスペシャリストを養成する資格です。
簡単に説明をするのは難しいのですが、臨床心理士とういのは臨床心理学に基づく知識や技術を用いて人の「こころ」にアプローチをしていくことが仕事となります。
大学の心理学科で勉強するだけでなく、実際に心理の現場で経験を積んだ人のみが取得することができる資格となっているので、誰にでも簡単に取れるものではありません。
国家資格ではなく民間資格という扱いになっていますが、現在までのところ心理系の実務資格としては最上級の位置づけと言ってもよく、これを持っているということだけで心理のスペシャリストという社会的地位を得ることができます。
臨床心理士の主な職場となるのは精神系の医療機関やカウンセリングルームなどの本格的な心理治療を行う施設です。
特に難しい臨床例を扱うことが多いということもあり、実際に資格を取得して活躍をされている人の多くは有名な研究論文や著書を発表していたりします。
臨床心理士になるには
臨床心理士となるためにはまずは協会認定の資格に合格しなくてはいけません。
資格試験は司法試験などの筆記試験と異なり、過去の実績や勤務経験などから受験資格を認定されてからとなります。
臨床心理士資格は試験そのものよりもそれまでの経歴が重要と言ってよく、過去に心理テストを用いて心理査定技法や面接査定を行ってきたことなどが評価の対象になります。
全く心理系の仕事に関わらずに資格を受けることはできず、まずは何らかの形で心理に関する仕事に就きそこで実績を作っていかなければいけません。
なお臨床心理士の試験制度がスタートしたのは昭和63年(1988年)からで、2017年までに32914名の臨床心理が認定を受けています。
臨床心理士になるために必要な資格
過去の実績によって受験資格を得る臨床心理士においては、学歴や職歴が必須となっています。
受験資格はいくつかの項目がありますが、代表的なものとしては指定大学院(1種、2種)を修了している者や、臨床心理士養成課程のある大学院を修了している者などがあります。
基本的には心理系の大学と大学院を卒業しており、さらに心理系の専門職に就くことが必須となっています。
実際に臨床心理士となっている人の多くが医師免許取得者で、医師として心理療法に携わりながら資格を取得するというルートが一般的になっています。
資格取得のためにはまず自分が受験資格があるかどうかとういことを協会に問い合わせ、そこでOKが出たところで申請書類を取り寄せます。
そこで申込みをすることにより一次試験(筆記)と二次試験(面接)を受けることができます。